無念無想

~無念無想の境地 味わってみませんか   ~

~瞑想中の雑念への対処にも活かせます~

 

 無念無想の境地というと簡単には入れないと思われています。雑念がいつも湧いていてたやすくは得られないと。いえ、雑念(むしろ「雑想念」とよびたい。)を止めるのは難しくないです。

 

 まず、雑念(雑想念)というのは、自然に’ ‘ひとりでに湧き起こっているようにみえて、実のところ、考えている(意思作用ないし準意思作用)ものであるということです(にわかにはとても頷き難いでしょうが)。

 

そして、雑念(雑想念)は、なんのきっかけもなく湧き起っているのではなく、なにか目に映ったり、聴こえたり、感じたりしていることで意にとめたのをきっかけに想い巡らす。そして、これを次々にとめどなく行っているものです。(決してなんのきっかけもなくフッと生じているのではなく、必ず、何らかのきっかけがある。連想を逆にたどってみればわかります。)。

 

それゆえ、雑想念を止める(生じさせない)には、いろいろ次々に目に映ったり、見たり、聴こえたり、感じたりしていても、何も意識しない(意にとめない、考えない、考え始めない)ようにする。雑想念は考え始めようとするときに考え始めなければ(きっかけを全部つみとってしまえば)全く(実際的には、ほとんど)止めて(生じさせないで)いられます。

 

説明していきます。 

 

要は、雑念・雑想念、それは、(意図的と表現したらそれは違いますが)意思的に考えているものだということ(あくまでも、考えようとする意志が(意が)はたらいているということ)、五感に触れていることで意にとめたことをきっかけに想い巡らすものだということ、きっかけなく湧き起ることは全くないこと、いろいろ五感に触れていても、想い巡らし(考え巡らし)始めなければ、生じさせないでいられること、です。

 

 図的に示してみます。

 

 [雑想念の成り立ち]

 

  現象.事象(ものごと)  視・聴・触・嗅・味覚  五感に触れている(五官が知覚している)

 

↓ 五感が知覚しているものの中で何かを

 

  (考えはじめのきっかけをつかもうとする意の働きで) 意にとめる (意識する) ・・・ α

 

 

  αをきっかけとして考えはじめる ・・・ β 

 

 

④  想の連ね   想 → 想 → 想  

                                      γ  γ

 

 

[雑想念を生じさせないためには]

 

○ αしない (non α)                                

 

          意思のしかた:'(考えはじめのきっかけにしようとの) 意をもたない

 

 

 

   ○  βしない (non β) 

 

意思のしかた:'考えない'

 

'(考えはじめようと)意識しない'

 

 

 

[雑想念を生じさせない方法]

 

 A:  non αに努める

 

   B:  αがおきてしまっても nonβに努める

 

      (五感に触れてくること(五感が知覚していること)を次々αしても、その度に'考えない’ '考えない・・・と続ける。)

 

    non αは、はじめはなかなかうまくいかない。

 

   それで、「αは生じてもnon β」に努める。

 

   そして、non βに努めていくうちに non αもできるようになる。

 

   また、長い間nonβに努めていくと、βが少なくなると同時にαも少なくなる。

 

 

 

 実践法を改めて解説します。

 

1.たった今の瞬間まで続いていた連想を逆にたどってみて、何がきかっけになっていたか認識し、

 

2.これを何度も行って必ずきっかけのあることを認識し、

 

---五感を通じてくるものごと(現象・事象)を考え始めのきっかけとしてつかもう・とらまえようとすることにも、そのきっかけから考え始めようとすることにも、'意’が働いているので---

 

3.何かが五感を通じ意(意識)にとまっても(α)、なにも考えない(考え始めない)ようにする(B)。これが要点です。

 

<詳細に言うと>

 

◎何かが五感を通じ意にとまりそうになってもその何かを意にとめようとしない(A)、

 

and

 

(意にとめてしまっても)とまったことをきっかけとして何か考えよう(考え始めよう)としない)(B

 

更に詳しく述べると

 

◎何かが五感を通じ意(考え始めのきっかけをなにかつかもう・とろうとする意)にとまりそうになってもその何かを意にとめようとの意(意思)をもたない(考え始めのきっかけにしようとの意識をもたない)(A)、         と同時に(とともに)、   

 

(意にとめてしまった状態になっても)意にとまったことをきっかけとして何か考えよう(考え始めよう)との意(意思)をもたない)(B)。

 

4.ものごとはいろいろ連続的に五感を通じ意にとまってくる(α,α,α)。とまってくるたびに'考えない''考えない''考えない'と続ける(nonβ, non β, non β)。 (non α, non αはなかなかできないながらも。) すると、

 

5.雑念、強迫観念はおこさないでいられる。

 

6.止めきれずに、湧かしてしまっている連想を途中で止めるには、想に継ぐ想を考えないようにする(non γ)。

 

  (想→想→想では、想う→想う→想うの意が連なっている。前の想が後の想のきっかけになっている。止めようと思った瞬間の目下の想いから次を考えない(次を考える意をやめる)、これで止まる。)

 

7.想いは、直に、情動の念(怒り、不安、悲の念(‘ムカッ念、‘不安’念、‘悲’念)etc.)を誘発します。情動の念も「考えない」の実践で生じさせないでいられます。 

 

8.きっかけにおいて考えない・考え始めない、ということがポイントのこの方法ですが、実践がどうしても難しいという場合、次の方法があります(雑念の成り立ちについての理解認識を前提にするのが望ましいです)。

 

邪魔な雑念が出てきたら、続いていたら、'考えない、考えない、考えない・・・’と頭の中で唱え、考えないようにする(考えないことを意図する)。念が消えるまたは減るまで行う。

 

9. 雑念を止める、考えない、について微細な分析等については、別のホームページhttps://zatsusounenteishi.jimdofree.com(後記,リンク:神経症・雑想念停止)の追記、追追記、詳記1、詳記2を参照ください。

 

10.付記1. 普段の雑想念の量は人によって異なります。 余りに多いと不安神経症などになったりもします。

 

付記 2.雑想念止めをいっときだけでなく相当に長い間続けていくと、雑想念の量は減っていきます。五感を通じて意にとまってくることが少なくなる。意にとまらず、流してしまっているようになります。

 

 

※ご質問、ご感想、ご意見要望等ありましたら、お問合せページよりお寄せください。

 

                                                                                                     リンク:神経症・雑想念停止

                                                                                                                           リンク:no worldly thoughts

                            参照  https://zatsunen.jimdosite.com